Z世代は、1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指します。物心ついたときからスマートフォンとSNSがあった、いわゆるデジタルネイティブです。

この世代に向けた発信は、他の世代と同じやり方が通用しないことがあります。理由は年齢ではなく、情報との付き合い方が違うことにあります。

この記事の内容

  1. Z世代の情報の探し方
  2. 広告らしさへの反応
  3. 発信で意識すること
  4. よくある失敗

Z世代の情報の探し方

大きな違いのひとつが、検索の入り口です。上の世代が検索エンジンを使う場面で、SNSの検索を使うことが少なくありません。

お店を探すとき、商品を調べるとき、SNS内で検索して、実際に使った人の投稿を見る。企業が用意した情報より、個人が出した情報を先に見るという順番です。

これが意味するのは、公式サイトを整えるだけでは接点が生まれにくいということです。SNS上に、自社について語られている投稿があるかどうかが効いてきます。

対応として有効なこと

  • SNS内での検索を意識して、投稿に地名・商品名・カテゴリの言葉を入れる
  • お客さんが投稿しやすい仕掛けを作る。撮りたくなる場所、共通のハッシュタグ
  • 公式アカウントでも、社員個人の顔が見える発信を混ぜる

広告らしさへの反応

生まれたときから広告に囲まれてきた世代なので、広告的な表現を見分けるのが早いという特徴があります。作り込まれた宣伝は、宣伝として処理されて終わります。

一方で、PRであること自体を嫌っているわけではありません。むしろ、隠されているほうが強く嫌われます。PR表記がないステルスな宣伝が発覚したときの反発は大きいです。

つまり、PRだと明示したうえで、中身が正直であることが求められます。良いところだけを並べるより、向いていない人にも触れたほうが信頼されます。

発信で意識すること

意識すること具体的に
速さ最初の1〜2秒で何の話か分かるようにする。前置きを削る
音なしで伝わるテロップを入れる。音が出せない場所で見られている前提で作る
作りすぎない整いすぎた映像より、素のほうが届くことがある
価値観に触れる環境、多様性、働き方。取り組んでいるなら伝える。ただし実態が伴っている範囲で

最後の項目は注意が必要です。取り組んでいないことを掲げると、すぐに指摘されます。実際にやっていることだけを、誇張せずに書くのが安全で、結果的に信用されます。

よくある失敗

  • 流行の言葉を無理に使う——使い方がずれていると、かえって距離ができます。分からない言葉は使わないほうが無難です
  • 「若者向け」とひとくくりにする——同じ世代でも興味は大きく分かれます。世代ではなく、興味で絞ったほうが届きます
  • フォーマルすぎる文体——公式アカウントでも、堅い文章はSNSでは読まれにくい傾向があります
  • コメントを放置する——反応があったのに返さないと、一方通行の発信として扱われます

まとめ

Z世代へのリーチで効くのは、若者向けの演出ではありません。SNS内で検索されること、正直であること、速いこと——この3つです。

とくに正直さは、この世代に限った話ではなく全世代に効きます。世代向けの特別な手法を探すより、まずここを整えるほうが確実です。