Z世代は、1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指します。物心ついたときからスマートフォンとSNSがあった、いわゆるデジタルネイティブです。
この世代に向けた発信は、他の世代と同じやり方が通用しないことがあります。理由は年齢ではなく、情報との付き合い方が違うことにあります。
この記事の内容
Z世代の情報の探し方
大きな違いのひとつが、検索の入り口です。上の世代が検索エンジンを使う場面で、SNSの検索を使うことが少なくありません。
お店を探すとき、商品を調べるとき、SNS内で検索して、実際に使った人の投稿を見る。企業が用意した情報より、個人が出した情報を先に見るという順番です。
これが意味するのは、公式サイトを整えるだけでは接点が生まれにくいということです。SNS上に、自社について語られている投稿があるかどうかが効いてきます。
対応として有効なこと
- SNS内での検索を意識して、投稿に地名・商品名・カテゴリの言葉を入れる
- お客さんが投稿しやすい仕掛けを作る。撮りたくなる場所、共通のハッシュタグ
- 公式アカウントでも、社員個人の顔が見える発信を混ぜる
広告らしさへの反応
生まれたときから広告に囲まれてきた世代なので、広告的な表現を見分けるのが早いという特徴があります。作り込まれた宣伝は、宣伝として処理されて終わります。
一方で、PRであること自体を嫌っているわけではありません。むしろ、隠されているほうが強く嫌われます。PR表記がないステルスな宣伝が発覚したときの反発は大きいです。
つまり、PRだと明示したうえで、中身が正直であることが求められます。良いところだけを並べるより、向いていない人にも触れたほうが信頼されます。
発信で意識すること
| 意識すること | 具体的に |
|---|---|
| 速さ | 最初の1〜2秒で何の話か分かるようにする。前置きを削る |
| 音なしで伝わる | テロップを入れる。音が出せない場所で見られている前提で作る |
| 作りすぎない | 整いすぎた映像より、素のほうが届くことがある |
| 価値観に触れる | 環境、多様性、働き方。取り組んでいるなら伝える。ただし実態が伴っている範囲で |
最後の項目は注意が必要です。取り組んでいないことを掲げると、すぐに指摘されます。実際にやっていることだけを、誇張せずに書くのが安全で、結果的に信用されます。
よくある失敗
- 流行の言葉を無理に使う——使い方がずれていると、かえって距離ができます。分からない言葉は使わないほうが無難です
- 「若者向け」とひとくくりにする——同じ世代でも興味は大きく分かれます。世代ではなく、興味で絞ったほうが届きます
- フォーマルすぎる文体——公式アカウントでも、堅い文章はSNSでは読まれにくい傾向があります
- コメントを放置する——反応があったのに返さないと、一方通行の発信として扱われます
まとめ
Z世代へのリーチで効くのは、若者向けの演出ではありません。SNS内で検索されること、正直であること、速いこと——この3つです。
とくに正直さは、この世代に限った話ではなく全世代に効きます。世代向けの特別な手法を探すより、まずここを整えるほうが確実です。