動物病院に連れて行こうとした瞬間に、猫が消える。キャリーを見ただけで逃げる。捕まえるだけで30分——多くの飼い主が経験することです。
コツは当日ではなく、前日までの準備にあります。この記事では、猫にも人にも負担の少ない進め方をまとめます。
前日までにやること
- キャリーを出しておく:当日に出すと、それだけで警戒されます。数日前から部屋に置いておきます
- 予約を取る:待ち時間が短いほど、猫の負担は減ります
- 聞きたいことをメモする:診察室では緊張して忘れます
- 気になる症状の写真・動画を撮っておく:病院では症状が出ないことがよくあります
- キャリーに、いつも使っている布を入れておく(自分のにおいがあると落ち着きます)
4つ目は特に役立ちます。咳、けいれん、歩き方の異常などは、動画があると診断が大きく進みます。
キャリーに入れるコツ
追いかけて捕まえるのは、最終手段です。次の方法のほうが早く済みます。
- 扉が上にも開くタイプを使う。上から入れるほうが、はるかに楽です
- 狭い部屋に移動してから入れる(逃げ場が少ないほうが短時間で済みます)
- 洗濯ネットに入れてからキャリーへ:暴れる子、爪が出る子に有効です。病院でも扱いやすくなります
- バスタオルで体を包んでから入れる
- キャリーを縦に置いて、上から下ろすように入れる
ふだんからキャリーに慣らしておくのが最善です。手順は猫をキャリーに慣らす方法にまとめています。
移動中の工夫
- キャリーに布をかける:視界を遮ると落ち着きます
- 車では、足元か座席に固定する。急ブレーキで飛ばされないように
- 徒歩や自転車では、なるべく揺らさない
- 話しかけすぎない。静かにしているほうが落ち着く子が多いです
- 暑さ・寒さに注意。車内は急に温度が変わります
待合室での過ごし方
- キャリーは床に置かない:他の動物と目線が合いにくい、膝の上や椅子の上へ
- 布はかけたままにする
- 犬から距離を取る
- キャリーから出さない:待合室で開けると、逃げ出す事故が起きます
診察で伝えると役立つこと
限られた時間で伝えるために、優先順位をつけておきます。
- いつから、どんな症状か
- 食欲・水を飲む量・うんち・おしっこの変化
- 体重の変化(家で測った数字があると役立ちます)
- 今与えているフードとおやつ
- 使っている薬・サプリメント
- 環境の変化(引っ越し、新入り、模様替えなど)
「なんとなく元気がない」でも構いません。飼い主が感じた違和感は、重要な情報です。 遠慮せず伝えてください。
帰宅後のケア
- キャリーの扉を開けて、自分から出てくるのを待つ。引っ張り出さない
- 静かな場所に置く
- すぐに構わない。落ち着くまで時間をあげます
- 多頭飼いでは、病院のにおいで他の子が威嚇することがあります
最後の項目は多頭飼い特有の問題です。仲が良かったのに急に唸るようになった場合、においが原因のことがあります。数時間から1日で戻ることがほとんどですが、心配なら別室でしばらく過ごしてもらってください。
「病院=嫌な場所」にしないために
- キャリーをふだんの寝床として使う(病院専用にしない)
- 近所の動物病院に、健康なときにも寄ってみる(体重を測るだけでも)
- 年1回の健康診断で、通院自体に慣らしておく
年1回の受診があると、「いつもと違う」の基準ができます。 これが、病気の早期発見でいちばん役に立ちます。中身は猫の健康診断とワクチンにまとめました。
よくある質問
キャリーに入れようとすると逃げてしまう
当日に出すと警戒されます。数日前から部屋に置いておくのが基本です。それでも難しい場合は、洗濯ネットに入れてからキャリーへ、または上から入れられるタイプを使ってください。
病院で症状が出ないので伝えられない
動画を撮っておいてください。 咳、けいれん、歩き方の異常などは、映像があると診断が大きく進みます。吐いたものは片づける前に写真を1枚。
帰宅後、他の猫が威嚇するようになった
病院のにおいが原因のことがあります。多頭飼いではよく起きることで、数時間から1日で戻るのがほとんどです。心配なら、しばらく別室で過ごしてもらってください。
今夜やるなら、この2つだけ
- キャリーを押し入れから出して、部屋に置く
- かかりつけの動物病院の電話番号を、スマホに登録する
2つ目は、いざというときに効きます。急を要する場面で番号を探すのは、想像以上に大変です。

この記事を書いた人
ひかる
猫11匹と暮らしています。YouTube「山田さんちは猫まみれ」で日々のようすを公開中。ここでは多頭飼いで実際にやっていることを書いています。健康の話は目安なので、心配なときは動物病院で相談してください。
運営者情報を見る
これは目安です。心配なときは動物病院で相談してください。