ライブコマースは、ライブ配信をしながら商品を紹介し、その場で買ってもらう販売方法です。動画とネット通販を組み合わせた形で、日本でも取り扱うプラットフォームが増えています。

録画した動画と違うのは、その場でやり取りができることです。質問にすぐ答えられる、実際に使って見せられる。この2点が購入の判断に直結します。

この記事の内容

  1. 通常の動画販売と何が違うか
  2. 配信前に準備すること
  3. 配信中の進め方
  4. 最初はうまくいかない前提で始める
  5. 気をつける表現

通常の動画販売と何が違うか

録画した動画ライブ配信
作り方撮って編集する一発勝負
質問対応コメント欄で後からその場で答えられる
買う理由後で思い出して買う今なら、という理由が作れる
必要なもの編集の技術話し続ける力、商品知識

ライブの強みは、迷っている人の疑問をその場で消せることです。「サイズ感は?」「他の色は?」といった質問は、答えがないと買わない理由になります。ライブならその場で解決できます。

配信前に準備すること

1. 告知

ライブは、始めてから人が集まるものではありません。事前に日時を伝えておかないと、視聴者ゼロで話し続けることになります。数日前から複数回、SNSで告知してください。

2. 台本ではなく進行表

一言一句の台本は不要です。むしろ読んでいる感じが出て逆効果になります。用意するのは、順番と時間の目安です。

  • 何時に何の商品を紹介するか
  • 各商品で必ず言うこと(3つ程度)
  • よくある質問と、その答え

3. 環境

  • ——映像より音のほうが重要です。マイクは用意してください
  • 明るさ——商品の色が正しく見えるように。暗いと質感が伝わりません
  • 通信——途切れると視聴者が離れます。可能なら有線を使ってください

配信中の進め方

  • 同じ説明を繰り返す——視聴者は途中から入ってきます。最初に言ったことは、10分おきにもう一度言ってください
  • コメントを読み上げる——名前を呼んで反応すると、他の人もコメントしやすくなります
  • 実際に使って見せる——説明より、使っている様子のほうが伝わります
  • 買い方を毎回案内する——どこを押せば買えるのか。分かっている前提で進めないでください

時間は、慣れないうちは30分程度から始めるのがおすすめです。長時間の配信は体力も話す材料も必要になります。

最初はうまくいかない前提で始める

ライブコマースで大きな売上を作っている配信者もいますが、それは何十回、何百回と配信を重ねた結果です。1回目で売れることはほとんどありません。

最初の数回は、売上ではなく次の点を確認する回だと考えてください。

  • 音と映像に問題はなかったか
  • どの説明のときにコメントが増えたか
  • どこで視聴者が減ったか
  • 自分が何分くらい話し続けられるか

配信のアーカイブが残る場合は、必ず自分で見返してください。話す速さ、間、言い直しの多さなど、やっている最中には気づけないことが分かります。

気をつける表現

ライブは編集できないぶん、口が滑ったときの影響が大きい形式です。特に次の点は事前に確認しておいてください。

  • 効果の断定を避ける——化粧品や健康関連は、薬機法で言える範囲が決まっています
  • 比較の表現——他社商品を貶める言い方は、景品表示法や信用の面でリスクがあります
  • 在庫や価格——「残りわずか」など、事実と違うことを言わない

PR案件の場合は、PRであることを配信中に明示してください。

まとめ

ライブコマースの本質は、買う前の疑問をその場で消せることです。だから、話がうまいことより商品を知っていることのほうが効きます。

事前の告知、進行表、音の環境。この3つを準備して、まずは30分から。1回目で売ろうとせず、回数を重ねる前提で始めてください。